仕組み

スポーツ科学の専門家3名の監修の元で開発されました。
現代スポーツの最先端の知識、ならびにスマートフォンアプリ制作において多くの実績を残している著名プログラマーのソフトウェア・アーキテクト。その技術を結集し作られた測定アプリです。
スマートフォン内蔵の加速度計のデータを独自のアルゴリズムで分析することで、従来、専用機器や設備がなければ測定できなかった様々な種目の測定を可能にしています。
クラウドサーバーに集積されるため、半永久的にデータを保存することができます。

加速度から導く測定結果分析手法 (ステッピングテスト)

実際の動作と加速度センサーの反応記録


ステッピングテストの計測時の波形において、静止状態(①)の後に加速度の動きが最初に検出された時点(②)を動作開始とし、タイム計測を開始する時点と判定します。スタート後ステッピングをするたびに加速度が大きな上下動を示し(③、④)、得られた加速度の波形からステッピングした回数をカウントすることができます。最初に加速度が検出された時点から5秒経過した時点で測定を終了し、得られた加速度のデータからステッピングした回数を算出します。加速度によって、ステップと認められないもの(足が床から離れていないなど)は除外した①~④の分析をアプリケーションが瞬時に行うことで、計測終了後にステッピングテストの結果を表示することができます。

加速度計とは物体の速度変化を計測する機器のことであり、小型の加速度計(加速度センサー)がスマートフォンにも内蔵されています。そこでスマートフォンを装着して体を動かすと、スマートフォンに内蔵されている加速度センサーによって加速度か計測されることから、体の動きを判断することは容易にできそうにみえます。しかし、体に装着したスマートフォンは、体を動かす際に上下左右様々な方向に動くため、体の動きを示す加速度のみ得ることは容易なことではありません。そこでハカロでは、スマートフォンから得られた加速度に独自のアルゴリズムを加え、体の動きを示す加速度を精度高く抽出することで、スマートフォンを用いた体力・運動能力の測定が可能となりました。

監修者のことば

三島 隆章(大阪体育大学 教授)


少子高齢化社会に向け、中高齢者における体力・運動能力の維持・向上に関する取り組みは、今以上に重要性が増してくると思います。既に様々な取り組みを行っている方々が多いと思いますが、その成果の確認には、定期的な体力・運動能力の測定が必要です。
しかし高価な機器や専門的知識を持った測定者などが必要であるため、気軽に測定を受けられないのが現状です。スマートフォンを瞬時に「体力・運動能力測定機器」へ変えるこのアプリは、体力・運動能力の維持・向上を目指す方々の心強い味方になってくれるはずです。

渡辺 英次(専修大学 教授)


私たちは客観的な「数値」を得るために測定を行います。科学技術の進歩により、高精度な測定が可能になりましたが、最新機器はまだまだ高額で、現場からはこれらの機器を揃えることが難しいと言う声も届いております。
このアプリは、身近なスマートフォンを体に装着し、手軽に精度の高い測定を行えるだけでなく、対象者へのアドバイスに使用するフィードバック用紙の作成・印刷やデータ管理等、時間と手間を必要とした様々な作業を自動化することができます。
是非、このアプリによって驚くほど手軽で身近になった測定・評価システムをご体感ください。

下河内 洋平(大阪体育大学 教授)


日本は超高齢社会となり介護認定者が増加する中、同時に介護保険制度を支える世代の人口減少が進んでいます。このような社会では、一人一人が自分自身の身体の機能的自立を出来る限り長く保ち、介護予防を行っていくことが重要です。
身体の機能的維持には継続的な体力トレーニングが必要です。しかし、効果的に行うためには常日頃から自分の体力レベルを測定・把握し、明確な目標を設定することが重要です。このアプリは、手間のかかる測定や記録、そして体力レベルの明確化を簡素化し、トレーニングの目標設定を助けてくれます。
これは、介護予防を行っていくための大きな助けになるはずです。